生まれ変われる町に幸いあれ(つくば)

2022年あけましておめでとうございます。更新の間隔があいているのは、ひとえに大学院の課題のプレッシャーのためですが…今年もニュータウンを究めてまいります!

私のニュータウン研究というかオタク活動というのか…は、ひとえに町を観察することから始まります。それが自由に行けなくなってから早2年…ようやく昨年12月、オミクロンが来る前の間隙を縫って、多摩とつくばに行ってきました!多摩は2年ぶり、つくばは3年半ぶり。会いたかったよ~!

つくばで見せていただいた貴重な光景が、つくばセンタービル1階の改装工事現場。この建物は「つくば」のシンボル的な空間で、1階は小さなレストランモールになっていたのですが、公務員住宅の廃止や人の流れが変わったために「センター」でありながらにぎわいを失っていました。

そこでつくば市がこのフロアを買い取り、外郭団体がいったんスケルトン状態にして、「働く人を支援する場」に変身させようと手を入れているまさにそのタイミングで、見学させていただくことができました。

何年か前に見学に来た時、ここの飲食店でビールを傾けながら「ニュータウン話」に盛り上がった記憶がかすかに…「ここがあのときのあそこですよ!」と言われなければ、わからないほどのスケルトンっぷりです(こちらが店舗のあった頃)。町の「センター」、人でにぎわっているべき空間がここまで「半解体」されているのは、驚きというか、思い切りがいいというか、そこまで「つくば」が変わり目にあることの現れと言っていいでしょう。

しかし同じニュータウン民として(変化が激しい千里民として)、町は続いていくことが一番大切で、変われる町は幸いなのだと、成功を祈りたい気持ちになりました。時代の変化を止めることは、誰にもできません。ただ、ささやかながらその変化が、少しでも「いい変化」になるように風を送ることが精一杯です。生きているから、町は変わるのです。(しかし市民の思いが溜まった場所はキープしてほしい…私の思いは複雑です。)

この上のホテルに泊まり、ここが使えないので隣のビルのカフェで朝食を摂ろうと入ったら、お客さんの大半が端末を開いて何かカチャカチャ仕事をしていたのでちょっとビックリ…。つくばって、そういう町なのです。

今年も日本のニュータウンに、いろいろな変化が訪れるでしょう。その変化を嘆くのではなく、より良い「ニュー」とは何か?を考える未来にできますように。

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