- Home
- 日本のニュータウン, 九州沖縄
- 埋立地ニュータウン最新版(福岡アイランドシティ)

ある程度の規模のニュータウンを造成するには「まとまった土地」が必要ですから、戦後ニュータウンになった土地には3つのパターンがあります。1つめが丘陵地。2つめが埋立地。3つめが(旧)軍用地です。2つめのグループに入るのが、関西ではポートアイランド、六甲アイランド、芦屋浜シーサイドタウン、南港ポートタウンなど。首都圏では千葉海浜ニュータウン、幕張ベイタウン、金沢シーサイドタウン、お台場など。そして福岡都市圏では(古いほうから)シーサイドももち、西福岡マリナタウン…と来て、一番新しいのがここ福岡アイランドシティです。
タワーマンションのゲストルームからの眺望です。島の半分(写真右上)は港湾施設、はっきり分けられた住宅エリアの中心には広い公園があり、集合住宅が多いですが戸建エリア(左側)もあります。
2026年の「人口が増えない日本」では、このように「何もかも新しい感じ」は稀少で、新鮮です。福岡アイランドシティ(埋立島)全体では約400ha、港湾施設(みなと香椎)が210ha、住宅エリア(香椎照葉)が190haなので、「300ha以上を大規模とする」国交省の統計では、住宅エリアだけでは残念ながら入りません。しかしプロジェクト全体としては「いまどき珍しい広大さ」です。

クルマで案内してもらいます。電柱がないし、とても爽快です。工事が続いている区画もあり、トラックが通ったりするのも、60年前の千里ニュータウンを見ているようです(そういうところに親近感を覚えるのが特殊な反応であることは自覚しています…)。交通量は多くはありませんが、広い道路と歩行者動線の平面交差は気になるところです。
200ha弱の住宅エリアに小学校が3つあります。これはけっこうまめな配置で、集合住宅率が高いことの反映でしょう。一番古い照葉小学校が2007年開校(2008年に中学校併設)、照葉北小学校が2019年開校、照葉はばたき小学校が2024年開校という足跡が、町の急成長を物語っています。(照葉北小学校は照葉小中学校の隣のブロックで、小中一貫教育のために専用歩道橋で結ばれています。)小中学校は義務教育ですから、公立小学校の開校は、ほぼ町の歴史とシンクロしていると考えて間違いありません。もう20年近くになるわけです。高度経済成長期に比べれば「ゆっくり造っている」と言えます。(こちらのデータは照葉北小学校区の数年前の人口データですが、大変詳細で興味深いです。)
多くのニュータウンが「一斉入居→定住による一斉高齢化」のルートをたどった轍を踏まないよう、マンションの一定数は賃貸になっているとのことですが…さて…?(千里ニュータウンは総戸数の6~7割程度が賃貸で供給されましたが…一度はオールド化してしまいました!居心地が良ければ人は分譲でも賃貸でも定住するのです!)
町名の「香椎照葉」(かしいてりは)のうち「香椎」は陸地側の伝統地名ですが、「照葉」は?「人と自然が共生する、緑豊かなまち」を願って、照葉樹にちなんでつけられた創作地名ということです。(つづく)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。







ランドスケープの観点から「万博レガシー」を考える特集号。超豪華メンバーにまぜていただき、千里万博の近隣住民として60年にわたり変化を見てきた私の講演録も出ています。

この記事へのコメントはありません。