(2024年3月の訪問記です。)
ようやくラマダンの日が暮れて、やってきました「スーク・ワキーフ」。ドーハの中心部にある巨大市場です。インコ、じゅうたん、金、衣料品…あらゆるものが売っているし、飲食店もよりどりみどり。四条河原町と浅草雷門と大阪駅前ビルの地下と再開発前の下北沢駅前市場を一緒にしたような、クモの巣状に広がった大混沌大会。イスラムの戒律で日がある間はじっと空腹をこらえていた人たち…地元民も観光客もがどっと繰り出してきます。
ドーハは人口240万人という大都会で、高層ビルもメトロもどんどんできている躍進中の都市ですが、この「スーク・ワキーフ」は市街地の真ん中、港の近くにドン!と広がっています。もう、どかすとか考えないで、ここはここで置いておく!と決断した感じです。メトロの駅にも直結しているし、一画の外側には、スマートで広いハイウェイが走っています(そういえば接点に観光バスの駐車場もありました)。スーパーモダンな美術館も歩いて行けます。
ニュータウン育ちとしたことが、昼間、設計図をそのまま立体にしたようなニュータウンやショッピングモールを歩き疲れてからやってくると、正直言って、ホッとしました。とにかく食べ物の匂いがするからでしょうか(安心したくて+衛生管理も気になって観光客向けのビュフェスタイルの店に入ってしまいましたが…)。
社会の変貌がある時期一気に訪れると、「旧市街は置いておいて横に新市街を造る」ということになりやすいんだなと感じました。高度経済成長期の日本も、そういう感じでした。立退きなんかやっていたら、前に進まなくなってしまうからです。新旧の面白さが隣り合っている中東の都会。次に来たらまたすっかり変わっているかもしれません。
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