またまた進化する藤白橋

北千里駅から藤白台三丁目に幹線道路をまたいでいる歩道橋「藤白橋」。藤白台住民や阪大生など通る人も多く、このブログでも何度も取り上げてきましたが、橋の東端の階段を付け替える工事が進んでいます。年度内工事だとすると、きょう(3月31日)に完成するか?

付け替えの内容は、元々は下の写真のようにスロープの踊り場から車道にまっすぐ下りる向きに階段がついていたのですが、引きがまったくなく、階段から落ちるといきなり車道(見通しも良くない)…というのが危ないということで、この向きを90度変え、階段下に「たまり」を設けて安全性を高めようという工事です。

古い写真を「北摂アーカイブス千里丘陵コレクション」か引いてくると、この橋の設置当初、ここに階段はなかったのです。スロープがオリジナルで、階段があとづけ。ニュータウンらしい話ですが、1976年に団地内に続く「ふれあいの道」が整備され、これとショートカットで接続するように階段が設置されました。そういう経緯で、少し窮屈な設計になっていたわけです。

藤白橋の設置は駅開設のあと、1968年頃だと思いますが、「生活道路への階段のあとづけ」(1976頃)のほかに幹線道路の東側、北向きに下りる階段の拡幅(阪大生の増加にともなう)や、幹線道路西側の階段の新設(2000年代になってから)、耐震補強、街灯や舗装の更新、オアシス前のスロープの緩和(これこれになった)・エレベーターの設置など、およそ57年、後生大事に何度も改修を重ねて今に至っています。今の基準から言うとバリアフリーというにはスロープがきつすぎたり課題はあるのですが、「町を使い込んできた」歴史というか、風格がにじんできました。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る