遠くの町の仲間たち…泉パークタウン(仙台)

こちらは仙台の中心市街地から北へ10kmたらずの丘陵部に展開する泉パークタウン。1,070haと、千里ニュータウンとほぼ同じ大きさ。東北地方で最大、民間が開発したニュータウンとしても最大クラスの大きなニュータウンです。
なんていうか、さすが伊達正宗公の文化圏というか、「立派」!開発は1974年から始まってバブルをはさみ今も続いているのですが、どの時期に造られた区画も、すごく考えられていて、良く出来た計画だと感じました。
大規模ニュータウンは時間もお金もかかるビッグプロジェクトですから、公団(UR)や、都道府県や、政令指定都市や、「公的」なセクターによって造られたケースが多いのですが、ここは民間。パークタウンというブランド名?が示すように、おたる望洋パークタウンと同じ主体による計画です。
民間が造った町には、「公」が造った町以上に、会社のセンスが出るのでしょうか…(たとえば)ああこれは採算重視だなとか上手く柔軟に作ってるなとかいささか理想倒れかもとか、「公」の町にはないカラーがあります。ここ泉パークタウンは、全体としては公的な空間や緑地が大きくとってあり、若い人が住めるように小さめの区画も上手に混ぜて(集合住宅もありますが地方では戸建指向が強いのです)、オーバースケールにもなっていず…、町の中心部に造られたショッピングモールは周辺の若い家族も呼び込んでいて活気があり、「民」の力を使って「環境と活気」のいいバランスを保っているように見受けられました。
この写真は「紫山(むらさきやま)」というバブル以降に開発された区画でとりわけ立派な印象ですが、「お静かに」という看板ひとつとっても、大きいのにスマートで、センスのいいイラストも添えてあり、○○市とか××市とか、このデザインを見習ってほしいものだと思います…。看板自身が景色を壊してるような看板、日本の町にはどれだけ多いことか!(それを行政が作ってたりする…)
規制緩和や人口減少で都心回帰の傾向が言われるようになり、「ニュータウンはもうダメだ~」という報道が多いですが、郊外だってちゃんとやってるとこは全然ダメじゃないですよ。都心にもいいところとダメなところがあり、郊外にもちゃんとやってるところとダメなところがあるだけじゃないでしょうか…?
ここは「日本で成功しているニュータウン10個あげろ」と言われたら、入れてもいいんじゃないかな?何度行ってもいいなと思わせる、なかなかのニュータウンでした。
※上海万博を見に行ってきます!+もちろん上海のニュータウンも、いくつか回ってきます。いま上海は、経済成長による人口流入でいくつもニュータウン計画が進んでいます。万博とニュータウンと経済成長の上海。そこには40年前の大阪と同じ希望や夢があるのでしょうか…?現地から更新できるかどうかわかりませんが、またご報告しますので、お楽しみに!

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