発展するアジアの都市(バンコク)

タイ出張から帰ってきました。
留守中のブログ記事も用意しておいたのですが、現地のネット接続事情が悪く(こういう点では、日本って国のインフラ整備はすごいもんだとあらためて感心します…)、1回しか更新できませんでした…。
という言いわけはさておき。ホテルの窓から見たバンコク市街。この場所は都心のちょっとはずれ、でも郊外でもないよ…というぐらいの立地だったのですが、緑豊かな低層の街並みが、中層を一挙に通り越して超高層のビル群に姿を変えつつあることがわかります。
バンコクはここ数年毎年行っていますが、発展の勢いはすごいです。日本の1960-70年代をホーフツとさせるような…。行くたびに、幹線道路の上に高速道路が乗っかり、新交通システムができ、地下鉄ができ、公園だった場所が巨大でリッチなショッピングセンターに変貌し、空港が最新の巨大な新空港に移転し…あれよあれよとまるで魔法を見るようです。
東京には一歩譲るかもしれないけれど、大阪よりは絶対に「都会」ですね、いまや。
アジアの多くの都市で起きていることですが、急激な国の発展は一時期の経済危機や政治の不安定も乗り越えて、多くの人口を都市部に吸い寄せ…そのニーズに応えるために、建設ラッシュが起き…すると必然的に「住の供給」が社会的課題となり、都心再開発やニュータウンの建設が行われる…という公式があるようです。
仕事で行ったので郊外のニュータウンまで足を伸ばすことは出来ませんでしたが、飛行機の上から見ると、規則正しくピシッとモダンな屋根が並んだ、周囲のアジア的混沌とは明らかに一線を画した区画があちこちに見えました。
そしてタイという国は若い!これは国が若いというより、本当に街を歩いている人たちが若いのです。少なくとも都会では…。
急激な経済発展→人口の都市集中→「若い」人口集団の形成→…さて、その次は?数十年後は?これらはかつて日本が通った道であり、固まった年齢構成の人口集団は、やがて急速な高齢化を引き起こすのではないか?アジアがそうなったとき、日本の経験…いまニュータウンで起きていることなど…は、必ず貴重な財産になることでしょう。「高齢化社会をどうやって乗り切るか?」を日本がアジアと共有できたら、それは大きな国際貢献になるのではないでしょうか?
だから日本のニュータウン問題は、いましっかり経験しておかなければいけないのです。

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