なぜ公園に人がいない?(北海道・北広島団地)

トピックがあちこちに飛んで恐縮ですが、今回は北海道のきたひろレポートの続き。ただなんとなく「ホームレス中学生」つながりで、ニュータウンの中の公園のレポートです。
 … … …
人がいません…大人も子供も…これは北広島に限った現象ではなく、あちこちのニュータウンを訪ね歩くと、よほど「若い」ニュータウンでない限り、ニュータウンの中の近隣公園はおしなべて人がいない。これを「ニュータウンは高齢化しやすいから」と言ってしまうのは簡単なのですが、なんだかそれだけじゃないような気がしてきました。町が高齢化しているのなら高齢者が出てくる公園でないといけないのに…どうも「家の近くの公園=幼児向け」と決めて作っているところに「思い込み」があるんじゃないだろうか?
映画「ホームレス中学生」の中で僕が一番不自然に感じたことは、まきふん公園のシーンがやけに子供や親子連れでにぎわっていたことでした。通行人配置しすぎじゃないかと…。このモデルになった山田西は千里ニュータウンより少しは町が若いから、実際に子供も少しはいるのかもしれませんが…でも考えてみれば、中学生が1ヵ月もホームレス生活できたってこと自体、公園が大賑わいではなかったことの証拠ではないか?という気もするのです。
公園・緑地率が高いことはニュータウンと呼ばれる町の自慢の一つであり、戦後の日本の住宅地は(防災上の観点もあって)せっせと公園を整備してきたわけですが、こうあまりにも「人がいない」公園ばかり見てしまうと、遊具を置いて、砂場と水飲み場を作って…という設計思想が何か食い違っているのでは?と思ったりしてしまいました。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る