ビバリーヒルズは独立した「市」なので、住宅街だけでなく住民(や外来者)がショッピングを楽しめる繁華街もあります。市の人口が千里ニュータウンの北地区と同じぐらいだから、非常に厚かましく言うと北千里ぐらいの商圏はある…ということになるでしょうか。
しかしまあ、上品な町の繁華街は、やはり上品なのです。100円ショップとかコンビニとか大規模なロードサイド店は…少なくとも見たかぎりでは見あたりませんでした。この写真では、建物は2階建までですね(もう少し高い建物もあります)。アメリカはクルマ社会で、皆、自家用車で買物に来るわけですから、郊外の多くの町では広~い駐車場が広がっている風景が普通ですが、ここでは駐車場は地下に入っています。
合理的だなと思うのは、ちょっと停めるだけなら道路脇への駐車を認めていることです。メーターがある場所ではクレジットカードで払うこともできます。「ちょっとの用事」と「時間がかかる用事」を分けて駐車を整理する手法は、なんでもかんでも立体駐車場に収容しようとして、違反の路駐はたくさん出るけど取り締まりは柔軟に…という「アジア的な世界」とはずいぶん違います。
この繁華街にもちょっといい感じのアパートメントはあり(ビバリーヒルズにだって集合住宅はあるのです!…中にプールついてたけど…)、商業エリアと住宅エリアを厳密に分けているようには見えませんでした。
ビバリーヒルズとロサンゼルスの市街地は続いているので、たぶんここには市外からも(お金持ちの?)お客さんが来るのだと思いますが、人口3万人台で高級感のある商業ゾーンを維持しているあたりは、さすが世界的に有名なビバリーヒルズですね。
千里もそうなればいい?…冗談としては面白いけど、これは肩が凝ると思いますよ~。地価が高い町でこういう設計をやったら、物価も高くなるのは当然でしょう。
●8月13日、ブログ開設から6年を迎えました!読んでくださる皆さん、ありがとうございます!ここのところ秋の千里ニュータウンまちびらき50年の準備でエライことになっていて更新がろくにできていませんが、ネタは仕入れていますのでコツコツと出していきたいと思います。掘れば掘るほどニュータウンの世界、はてしなく面白いです!これはもう立派な現代文明ですね。これからもどうぞよろしく。

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