坂道と曲線の旋律(シンガポール・クイーンズタウン)

(2018年7月に訪問した時の記録です。)新しい町にとって名前はやはり重要で、「クイーンズタウン」(中国語表記は「女皇鎮」)と聞くだけで優雅な感じがしてしまいます。同時にそれは町の着手が独立前だったから成り立った名前でもあるように思われますが…シンガポールは今でも英連邦の一員であります。

シンガポールはあまり変化にとんだ地形ではありませんが、この一角は小高い丘に団地が展開されていて景観に変化を加えています。レンガ風の赤い外壁も格調高く感じられます。白とうまく組み合わせて膨張色の威圧感を回避していますね。この町は1960年代からの開発ということですが、この一角はもっと新しいでしょう。

シンガポールは団地国家と言っても、やはりその中には「グレード差」があるように思われます。全国民の約8割が、日本のURにあたるHDB住宅開発庁)の住宅に住んでいるということは、いかに平等性の高い社会であったとしても、それだけの「ニーズの幅」を受け止めなくてはならないでしょう。

なんといってもここは「女王様の町」。このような町を歩く時は、地元のチンピラにからまれたりする心配はありませんが、こちらが不審者扱いされたりしないか、やはり緊張してしまいます。

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