バスの頻度もチェック(イギリス・スティブネジ)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)ニュータウンに行ったら路線バスの頻度も気になります。自分が乗るため…というよりは、町の元気さや日常の足がわかるからです。

モータリーゼーション以降に建設された「ニュータウン」では、鉄道の駅を町の核に置いて、路線バスで町を広くカバーする…という交通体系の設計も、当然「町の設計」に組み込まれています。ところが町の経済がくたびれてくると…あるいは「マイカーの普及」がさらに進むと、当初の設計がもたなくなってくることが、どこでも起こり得ます。スティブネジの路線バスは元気でしょうか?バス停の時刻表を見ると、いくつかの特徴がわかります。

・ダイヤは「月-金」「土曜」「日曜」の3本立てになっている。

・土曜の本数は、日曜よりもかなり多い。

・平日のデータイムは、1時間に3~4本(15分~20分毎)バスが来る。

・平日でも朝夕の通勤時に本数が多いということは、ない。

(国民の祝日は日曜に準じるが、例外もあるのでサイトを見よと書いてある…QRコードはここでも活躍)

概して、朝夕ラッシュの「ふくらみ」がないということは高齢化の影響かな?とも思いますが、データイムの本数がそこそこ保たれているのは「まだ元気」だと言えるでしょう。土曜ダイヤが平日にかなり近いのは、週休2日が浸透していないのか、そもそも高齢化で「通勤通学の有無」があまり関係がなくなっているのか、どう解釈すればよいのでしょうか。日曜(とくに午前中)の本数が極端に少ないのは「安息日」の伝統が生きているのでしょうか。午前中は教会に行っているのかもしれません(住民だけでなく、運転手さんも)。(ちなみに千里ニュータウンでは2011年に土曜ダイヤは日曜祝日ダイヤと統合されました。)

…と(掘り下げる時間はなかったのですが)、バスのダイヤからいろいろな想像がふくらみます。町の日常生活が、路線バスのダイヤを作っているのです。(つづく

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