へそまがりなので「開店」とか「閉店」とか「一番乗り」とか人が集まりそうな場所には行かないことにしているんですが、こればかりはどうにも落ち着かず、行ってきてしまいました。ピーコックストア千里中央店閉店(ならびにオトカリテ閉館)セレモニー。同館が管理している地下通路のドンツキに台をしつらえて、一般のお客さんも300名ぐらいは詰めかけていたでしょうか?花束を持って来ているお客さんもいました。
店長さんや、長年…「大丸ピーコック」時代から勤続してきた店員さんの挨拶が続きます。緊張しておられる様子でしたが、再頻出単語は「温かく」でした!アガッた時に繰り返してしまうキーワードには、本心がにじみます。「千里は温かい地域だった」。永年勤続されたベテラン店員さんは(トイレットペーパー騒動の頃にはおられなかったようですが)、次のような挨拶をされました。
―記憶に残っているのは、阪神大震災の後。店を開け、2日ほどたった頃「ダンボールをください」というお客様が来られた。割れてしまった食器類をくるんで捨てるのに使うのだとおっしゃる。(※千里での震度は5強で、建物の倒壊などはありませんでしたが、家具の転倒などはそれぞれの家庭内で多数ありました。)「いくらでも持って行ってください」とご案内したところ、「いいえ、2枚でいいです」とおっしゃる。「どの家でも大変なことになっているでしょう。私だけがたくさん取ってしまっては申し訳ない。皆さんにあげてください」…と言われて、千里という地域の「心」を感じたー
という話。さすが、ベテランさんのお話は重みが違います。千里という町と、一緒に歩んでこられたんだなと実感できる「温かい」挨拶でした。また、
―大丸からイオングループ傘下に入り、KOHYOの運営になったが、「ピーコック」という名前を最後まで残していただいて感謝しているー
という言葉もあり、胸に迫るものがありました。この閉店は「ピーコック」という名前がまた1つ減る出来事でもあるわけです。ピーコックという名前、千里という地域、さまざまな思いが交錯して、とてもいいセレモニーでした。その「温かさ」を、これからも忘れない町でありますように。
※式中、「トイレットペーパー」という単語は一度も出ませんでした。そりゃそうか!
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2023年 5月 03日トラックバック:日常と非日常が交錯する千里中央 | アラウンド・藤白台
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