千里人は行列が好きだなあ~(千里中央公園)

今年のGWは予報ほど天気も崩れず、コロナもゆるんで3年ぶりに「日常的大型連休」が戻ってきた感じですね。こちらの行列はトイレットペーパーの特売!…ではなく、千里中央公園に豊中市がオープンした新しいカフェへの入店待ち。駐車場に入るところから入場待ちで、近隣だけでない人たちを呼び込んでいることが伺えます。並んでいる人たちの様子も、若い人が多いようですね。

近年、これまで行政が仕切ってきた「公園」の管理運営に民間を入れて、新しいにぎわいの核にしようとする動きが全国的に活発です。これは「指定管理制度」をさらに進めた「Park-PFI」(ぱーくぴーえふあい)と呼ばれる制度で、公園内に収益施設を置くことを許可して、その収益で公園全体のメンテナンスコストを賄い、全体のレベルを上げるといった「うたい文句」になっています。2017年に法律(都市公園法)が変わったんですね。

しかしPark-PFIは新しい試みだけに、目論見どおりに収益が出るのか?都心では成り立っても郊外ではどうなのか?「みんなのもの」であるべき公園が、おカネを払う人だけのものになってしまわないか?全国規模の「大手」が出てくると、地元にカネが回らないのではないか?収益を出すためには人を集めねばならず、駐車場を確保しようとすると木を伐ったり、騒がしく俗っぽい場になってしまわないか?…など、たくさんの「わからないこと」があるのも事実です。公園の飲食店は駅前と違って「夜来ない、雨が降ると来ない、冬寒いと来ない」という変動要因が多く、実は採算を取るのが難しいのだという意見も聞いたことがあります。

一方で千里中央公園は、たしかに「千里ニュータウンの中心」にあるんですが公共交通の便は悪く、千里中央駅からは徒歩10分以上かかり、これまで「穴場的ロケーション」でもありました。いやそれがいいんだという意見もあると思いますが、公園は歳月がたつと樹木が加速度的に大きくなり、メンテコストが大きくなったり、見通しが悪化して防犯上・安全上の課題が増す…といった悩みも出てきます。公園が多い町は「カネがかかるがカネを生まない」というのが、行政観点からの悩みになります。高度経済成長期に一気に造ったインフラは、水道も、道路も、学校も、一気に古くなって更新の原資を同時に要求するようになります。

まさに「議論百出」。千里の人は間違いなく「公園が大好き」ですから、議論も白熱するわけです。

しかしともあれ、出だしはこのような盛況だということですね。新開店で、GWで、天気が良ければ、思い切り「好条件」だということですからね。

このカフェの建物、隠れた見どころは、ボロボロになっていた管理事務所の完全リニューアルでできているということです。改装前を知っていると、ちょっとビックリ。コストを下げるための工夫だと思いますが、こんなにお洒落に化けてしまうとは…。

このリニューアルに関する豊中市のサイトは、こちら。(ちなみに吹田市の千里南公園のカフェは、Park-PFIによって設置されたものではありません。)

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