ひのさと48…団地に「住以外」のカンフルを打ち込む

CoCokaraひのさと」に続いて案内していただいたのが、日の里団地再生のもうひとつの拠点「ひのさと48」。需要減を見込んでURが除却を決めていた10棟のブロックのうち1棟を残して、新しい生活利便施設の目玉に転換した試みです。各住戸を事業所仕様に転換して、ブリュワリー、カフェ、DIY工房、シェアキッチン、認定保育園、有機野菜栽培など、多彩な起業の拠点に。1階部分はベランダを前庭とつなげ、オープンな空間になっています(今は人は住んでいません)。ちなみに「48」というのは旧48号棟だからです。妻面の棟表示はそのまま使われています。

このプロジェクトはURの主導ではなく、宗像市が枠組みを作って、西部(さいぶ)ガス+東邦レオという民間企業が形成した特定目的会社によって所有・運営されています。「ただ団地が減るだけじゃあ明るくない」という役場の方の言葉に気概がにじみます。伺った日は天気がイマイチで写真がスカッと撮れてないんですが、カラフルに塗り分けたベランダが「楽しいことあるよ~」と誘っているようです。子どもは正直だから集まってきて遊んでましたね。すると大人たちの井戸端会議も始まります。「みんなの遊び場」といったところでしょうか。

除却した9棟分の土地は、若い人が住みたくなるような(買えるような)やや小ぶりの戸建街「さとのはhinosato」になりました。垣根やフェンスがなく、共有地が真ん中にあって、敷地がつながった「公園のつづき」のようになっています。だから住宅がコンパクトでも広々と感じます。

宗像市は福岡からも北九州からもその手前に住宅都市が連なっているので「マンションに住みたい人はそういう町へ行く。だからここではのびのび住んでもらったほうが需要を食い合わない」というマーケティングでした。楽しげなだけじゃなく、よく考えられてます。

「まちづくりを、さとづくりに」というキャッチフレーズ、いいですね。日の里にもかかっているし、千里にも「里」は入ってるんだけどな。

日の里では路線バスが2021年に撤退してしまって、代わりになるオンデマンドバス「のるーと」にも力を入れているそうですが(市の方の説明はとても力が入っていた!)、半日の取材では乗ることができませんでした。また、行こう…いろいろな実験をやっているのは、まさにニュータウンのDNAです。

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