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- 緑道を共有するコミュニティ(箕面森町)
ここ箕面森町では、全戸が一戸建てのようです。モデル街区の一角だけができていました。
一区画の単位は50坪台で千里ニュータウンの戸建の半分ぐらいの広さ。しかもカーポートを2台分取っているので庭はほとんどありませんが、塀を造らず、オモテの緑道を共有空間として一体的に見せる工夫がされています。こういうの、オープン外構っていうんですよね。緑道は歩行者専用で、ウラに車道があります。低い石垣に囲われた部分が私有地になる部分です。(その前の芝生は公道です。)
周囲は緑がいっぱいなのだし、町全体がひとつの庭である…という考え方ですね。塀を造らない構造は、彩都でも、神戸三田のワシントン村でも、広島の西風新都でも見られる考え方ですが、この街区では歩道をオモテに、車道をウラに分離している点に特徴があります。ワシントン村はバブル期の計画だけにゴージャスですが、彩都やここでは同じ発想でもコンパクトにまとめられています。
千里ニュータウン全体でも「オープン外構」の考え方はつらぬかれています。戸建区画ではしだいに私有地をはっきり囲うような造りに変化しつつありますが、分譲当初はほとんど柵や塀はあってなきがごとき…でしたし、今でも生垣率は高いのではないでしょうか。団地も敷地を閉鎖的に囲ってしまわない考え方はABCDともに共通していて、「千里ニュータウンらしさ」を支える大きな要素になっています。アメリカなどで増えているという「ゲーテッド・コミュニティ」の対極にある思想といえるでしょう。(つづく)
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