ガレージ内蔵というルール(平岡公園ライブヒルズ)

北海道は雪が積もるので、ガレージには頑丈な屋根が欠かせません。…ということで庭にガレージという屋根つき工作物が必ず増えてしまうのが北海道の一戸建ての特徴ですが、ここ札幌市の平岡公園ライブヒルズでは、ガレージは家に組み込むことがルールになっています。
この写真でも、真ん中のお宅も、左に少し写っているお宅もそうなっていることがわかるでしょう。どの家もそうなっているのでこれは特徴的だなと思ったのですが、大阪に帰ってから調べたら、やはりルールになっていました。結果、家全体が大振りな印象になりますが、家とガレージが一体化されることで、街並みが揃って見えます。(家の中から直接ガレージにアクセスできるとしたら、これは何かと便利でしょう。)
この町の地形は平坦で、千里ニュータウンのようなノリ面を石垣化した中にガレージを掘り込む設計にはならないので、必ず地上に飛び出てしまうガレージの処理にルールを設けたのは一つの知恵だと言えます。
愛知県の桃花台ニュータウンの一角では、この考え方とは全く逆に、カーポートは屋根などを一切設けないことをルールにして景観の開放性を保っているようでしたから、ところ変われば品変わる…です。気候に応じた知恵があるってことでしょうか。ガレージ一つとっても、日本のニュータウン、なかなか多彩です。

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