囲み型の街角(幕張ベイタウン)

こちらはオフィス街じゃなくて集合住宅街。
幕張ベイタウンではよくある郊外ニュータウンのように建物をセットバックさせて芝生の前庭を取る…というアメリカ型の町並みではなく、逆に敷地境界線まで建物を出してブロックをロの字型の建物で囲んでしまい、庭はブロックの内側に取る…というヨーロッパ型の町並みが形成されています(丸の内っぽい感じもします)。
この写真に写った通りでは1階部分が商店になっています(散髪屋のサインが写っています)。いわゆる「ゲタばき」ってやつですが、商業ゾーンと住宅ゾーンを分けないで上に積んで「にぎわい」を演出する…という考え方も、千里ニュータウンとは全く違うところです。
電柱は徹底的にないし、壁面は不思議に波打っているし、カラーリングは大胆だし、ニュータウンが「何かを実験する先駆的な場」だとすれば、この町並みは(千里とは全然違うけれど)まさにニュータウンでないと造れない実験街区だと言えるでしょう。強烈なアイデンティティです。こういう造りだと「ニュータウン」と「ニュータウン以外」は素人目にも明快にわかるので、ニュータウン住民としての自意識はすごく高くなるでしょうね。
「囲み型配置」は千里ニュータウンの府営B棟などでも採用されていますが、この町の徹底ぶりにはかないません。敷地境界線まで建物を出すということは、通りは狭く見えるのですが、親しげににぎわっているようにも見えます。向き合った住宅どうしの視線はどのように外しているのでしょうか?
広い通りに連なる芝生…だけがニュータウンじゃないのです。

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