集合住宅もあります(イギリス・レッチワース田園都市)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)レッチワース田園都市は世界のニュータウンの「祖」と言っていい、憧れの「いい住宅地」ですが、その「いい」の意味を「高級な」と読んでしまうと、間違えます。

こちらはmeadow way greenと言われる連棟式の集合住宅。ドアがたくさんついています。…と言っても14階建とかじゃなく2階建ですが…。第一次大戦で困窮した独身女性たちを住まわせ、生活を共同化することによって立ち行かせるようにしようとしたものだと聞きました(戦争未亡人と聞いたような気もしますが確かならず…男子の戦争への出征によって独身女性がたくさん生じたという事情だったか?いずれにしても戦争と関係がある事象だったと思います)。つまり社会福祉的な地域政策が、ちゃんとビルトインされていたのです。レッチワースを発案したエベネザー・ハワードが、都市計画家ではなくむしろ社会活動家と位置づけられるのはそのような姿勢によるものでしょう。

当時(1920年前後)の建物が、そのまま残っています(現在の建物の用途は、わかりません。すみません、聞き込み不足で…)。ご覧のように前庭の芝生や高木は「田園都市」として妥協はありません。

レッチワースの建物は、(新しい建物もありますが)公共施設でほぼ4階以下、住宅はそれより低層に抑えられています。しかし集合住宅がないわけではないのです。レッチワースの元の意志は「高級住宅街」ではなく、田園と都市の調和した環境で、真面目に働く人たちが協同的に暮らしていけることにあったのです。ずいぶん形は変わってしまいましたが、やはり「ニュータウン」のルーツであると呼ばせてもらって…いいでしょうか?呼ばせて!お願い!(つづく

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