どんどん千里に似てくる風景-2.(イギリス・ハーロウ)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)こ、これは!町を歩いて行くうちに、高層スターハウスが出てきましたよ。千里の玄関口で皆を出迎えている竹見台の高層スターハウスも、ハーロウのこれがモデルではないのだろうか?

よく落ち着いて見ると、千里のよりは小型です。しかし日本で1960年代に多数造られた中層のスターハウスよりは、ずいぶん大きい。そしてこれ1棟しかありません。ハーロウではごく一部にシンボリックに高層棟もありますが、大半の住宅は低層で造られています(テラスハウス形式が多いようです)。その「シンボリックな高層棟」がスター型。千里では「シンボリックに高層スターハウスを置く」というアイデアだけをいただいて、全体をハーロウよりスケールアップし、高密度な町にしたのではないだろうか。

そして今、千里では大規模建替によってますます高層率が高くなっていますね。モデルにしたハーロウから離れていっているわけです。一方googleストリートビューで確認すれば、2021年の今も、ハーロウの景色は変わっていません。このままでいくとやがて、千里ニュータウンはオリジナルの雰囲気を味わおうとすると、ハーロウまで来なくてはならなくなるかもしれません。

千里では…というより日本では…なぜ都市は高層化し、高密度に変わっていくのでしょうか?なぜイギリスでは「同じ密度のまま」保てているのでしょうか?(つづく

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