南千里駅は千里ニュータウンで最初にできた鉄道の駅ですが(1963年8月29日開設)、歴史が長いぶんだけいろいろ変化しています。
当初は、この写真のホーム手前にもう1線線路があったことはきのう書きましたが、1970年2月28日までは改札はホームの真下に下りるようになっていて、今「クリエテ阪急」になっている南側に改札がありました。1階に下りるとコンコースが東西に抜けていて、西側にバス乗り場(現在駐車場になっている)、この写真に写っている東側はタクシー乗り場でした。現在はクリエテの売場となり、花の苗などを売っています。
「クリエテ阪急」の場所に、今より小さな初代の「阪急オアシス新千里山店」が…改札が移る頃まであったでしょうか。1967年に北千里ができて駅名が「南千里」に変わってからもオアシスは「新千里山店」だったかな?ちょっと記憶がアイマイ。一時期は二代目の「南センター店」と、南千里に2店オアシスがあった時期もあったのですが、改札と当時のバス乗り場に近い場所に小さな「新千里山店」を置いておく意味もあったのかもしれません。バス乗り場の横には小さなドンクのスタンドがあり、当時の千里ニュータウンでは唯一、文化の香りがする「ブランド」のお店でした。
少したくさん買物をしてしまった日には、奮発して藤白台までタクシー帰りです。1964年当時の初乗りは、中型が100円でした(千里は当時から中型ばかりでした)。電車の初乗り、バスの均一運賃が20円でしたから、今と当時を比べるとタクシーが6.6倍、電車が7.5倍、バスが10.5倍…相対的にタクシーは今より贅沢だったことになります。
1964年当時、南千里から藤白台までの道はまだ工事中で、あっちこっち舗装中だったり仮道だったりするなかホコリを舞い上げ揺られながらタクシーは走ったはずです。それでも新千里山駅でたくさん買物をした日の帰りは、心がときめく家路でした。
…そんなことを思い出しながら、ときどきここで花を買って帰ります。
改札やバス乗り場、タクシー乗り場、オアシスが1970年に津雲台側に去ってがらんとしていたこの場所に「クリエテ阪急」が開店したのは、6年後、1976年のことでした。
コメント
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コメント (14)
なるほど、私はこの「クリエテ」で働いてますが、こんな歴史があったのですね。
それはそれは!当時の「新千里山駅ファン」にとっては心ときめく職場ですね!徹底して改造してしまったために今では当時のなごりを見つけることは難しいですが、クリエテ南側の東西通路から見上げると、ホーム真下に降りていた階段を途中で切り取った跡が今も見られます(ホームの上から見ても階段を埋めた跡はわかりません)。吉永小百合さん主演の日活映画「青春のお通り」の冒頭には1965年当時の新千里山駅が克明に出てきます(DVDにはなってません)。以下のYoutubeと、現在の阪急クリエテを見比べてみてください。上半分が黒、下半分がオレンジのタクシーは当時の阪急タクシーの塗り分けです。
http://www.youtube.com/watch?v=pN2uCcUKAHc
ついに「青春のお通り」初DVD化!!来年4月に発売されるそうです。講談社「私のベスト20DVDマガジン」これは見逃せません。「大空に乾杯」と「夢千代日記」も入れて欲しかったなあ。
この記事に「青春のお通り」のコメントをつけるのは、ツウですね!千里でわんわん言って50周年でも上映したから、小百合様もセレクションに加えてくださったのではと勝手に想像しています。いつか再訪していただけたらなあ…
昨年は千里ニュータウン50周年でしたが、来月8月29日で南千里駅開業50周年なんですね。50年経っても変わらないところと、まるっきり変わったところの対比が面白いので、近々また南千里を訪れてみようかと。
これから千里は各住区ごとの「50周年」が続いていくことになります。南千里も旧センタービルの解体など、シンボリックな風景の変化が続くでしょう。そういえば先日、この「クリエテ」に行ったら、なんと今月末で閉店!とのことで在庫処分セールをやっていました。跡はどうなるんだろう…?「駅跡の園芸店」というのは不思議な雰囲気があって、気に入ってたんだけどな。1976年以来ですから、37年間のクリエテに感謝したいと思います(今は阪急グループを離れているようです)。
クリエテ閉店ですか。新千里山駅跡がトタンで覆われ、何が始まるのかと思ったらクリエテ(当時はクリエテ阪急)が新装オープンしたのが、つい昨日のように思い出されます。小生、小学四年の五月頃だったと思います。
クリエテは、ちょっとお洒落だったのです。名前からして最初は園芸だけでなくDIY全般を扱っていたような気がします。東急ハンズの一号店(藤沢店)ができたのが同じ1976年で、同じ路線を狙ったのではないでしょうか。DIYブームっていうのがあったんですね。
全く同感です。当時はまだホームセンターがなかった時代、クリエテ阪急は植木屋でもなく金物屋でもなく、品揃えがよく藤白台から自転車で買いに行ったものです。ちなみに東急ハンズ江坂店開業はずっとあと、1983年のことです。藤沢よりずいぶん後ですね。
千里ニュータウンにとって歴史的な場所だから、あんまりさびしい使い方にならないでほしいですね。駅の軒先に直接バスが着き、反対側はタクシーが着くという新千里山駅の構造は、千里中央に引き継がれているのです。
今日40年ぶりに(笑)大和谷プールに娘二人を連れて行きました。昔よりも緑が育っていますが、変わってませんねぇ。佐竹台一丁目の変貌に驚きつつ南千里駅へ。クリエテの店には閉店の張り紙が。南センタービルも半分取り壊しが終わり、増築前を思い出しました。
南千里市民プールですね。南センタービルはいつまであるのか気になりますが、「りそな銀行千里支店」が移転しないうちは壊さないはずなので、りそな銀行のサイトをチェック!
初めまして。
千里一筋21年、南千里にもたくさんの歴史があるんですね(^^)
南センターやガーデンモールの一つ前のオアシスは4、5歳の頃によく母に連れていってもらっていました(^o^)
ガーデンモールも落ち着ける場所で大変素晴らしいのですが、やはり僕は昔の南センターのほうが好きでした。
古き良き時代の様子を垣間見れるようで…。
南千里界隈は千里ニュータウンの中で一番古いですからね。このクリエテも閉店してしまい、跡はどうなるのか気になっています。駅前のニュータウンプラザ2F(改札階)のニュータウン情報館は行かれましたか。古い写真がいろいろ見られます。キーワードで検索もできますよ。(そのタグ付けをやりました…)