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- ご近所とひとつの庭(芦屋浜シーサイドタウン)
タウンハウスの街区の中に入っていくと、どこまでが公道でどこからが私有地なのか、夏の日差しを木立にさえぎられた空間がひっそりと広がっていました。
これがタウンハウスを特徴づけるコモン(共有庭)という空間なのでしょうか。千里ニュータウンでははっきりとこのような設計をとった街区はありませんが、もうすこし時代が下がったニュータウンでは、あちらこちらで見ることができます(おたる望洋台、筑波、桃花台、神戸三田…)。たとえばこのような空間の水やりや緑の手入れは、誰がやることになっているのでしょうか。「共通の空間を持つ」ということは、ご近所関係は没交渉ではいられません。
この町(芦屋浜)はできて約30年ですから、高齢化がひどく進んでいる様子ではないけれど子供の声はあまり聞こえず、落ち着いたたたずまいを見せています。かりに30代後半で住宅取得したとすると、今は60代後半ということになります。
千里ニュータウンではむしろ団地の庭などに、こういった共有庭的な空間を見ることができます。また恵み野のように、敷地構成がコモン的になっていなくても、私有地をオープンにしつらえることで、コモンと同じ効果を生み出している町もあります。
もう少し高齢化や老朽化が進むと、共同建替や手入れの問題が出てくるはずですが(多くのタウンハウスは連棟式で隣と壁を共有しているので個人が勝手に建替はできない)、日本のニュータウンのタウンハウスでは、まだそこまで歴史を重ねた例はあまりないということでしょう。
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