ベランダがない住棟(韓国・果川新都市)

未建替で最初から高層の8団地に戻って、住棟を南側からクローズアップしてみました。日本の団地と大きく違うのは、オープンエアのベランダがないですね。ガラスで覆われてサンルームのようになっています。ベランダがないので、エアコンの室外機は手すりの外側に掛けられています。(こわい~落ちないのかな?)

ソウルは大阪や東京よりずっと寒いわけですが、日本ではどんな寒冷地に行っても、(よほど古い建物でないかぎり)団地にオープンエアのベランダは必ずあります。火事の際の排煙や避難のために義務付けられているのでしょう。ベランダの奥行や、隣とつながっているかどうかなど、細部は都道府県ごとに規制が違うと聞いたことがありますが、ベランダがない、ということはありません。(設計側からは、厳しいベランダ設置義務は建物の外観が自由にならないので泣かせ所のようです。)

この団地にお住まいの方に「サンルームは昔はベランダだった」とも聞いたのですが、いずれにしても法規制が国によって団地の外観を変えていると言えそうです。

オンドルの伝統を引き継いで床暖房はかなり古い団地でも普及しているようなので、熱源の取り方が日本とは違うのかもしれません。(そこを聞くのを忘れた~)

マンション研究の藤本佳子先生からご教示をいただき、最初はベランダで売っていて建具を立てるのは違法だが、あとから立てるのは黙認で、寒いのでみんなそうする。ここに建具を立てられますよ…と言って売るそうです。いやはや団地事情も国さまざまです。

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