ニュータウン・ブックチャレンジ(1/7)…「明日の田園都市」への誘い

facebookで流行っている「ブックチャレンジ」がついに私にも回ってきましたので、勝手にアレンジして「ニュータウン・ブックチャレンジ」としてブログ上でニュータウン関連本を7日間、ご紹介します。コメントも付けます。

1日目は『「明日の田園都市」への誘い』(2001年 彰国社、東秀紀ほか著)。ニュータウンのルーツである「田園都市」という酔狂なまちづくりを始めてしまった社会活動家、エベネザー・ハワードによる『明日の田園都市』は古典中の古典で、日本でも旧訳新訳が出ているぐらいのエバーグリーンですが、こちらはその田園都市が、その後ルーツのイギリスで、また世界や日本でどのように引き継がれ、変容していったのかという悪戦苦闘の記録です。

それは本家レッチワースの経営問題しかり、国をまたぎ、大恐慌・戦争・オイルショックといった時代の荒波に揉まれて、民間プロジェクトの「田園都市」から公共政策の「ニュータウン」への拡大変質しかり、あっちへ行ったりこっちへ行ったり世界中で試行錯誤しながら、ひとつの理念が拡散していく100年の歴史を概観しています。

高邁な理想を掲げて造り始めた町も、始まったとたん「現実」にまみれていきます。それはレッチワースですら例外ではありません。その泥だらけの過程は、最初の理想以上に面白い…と共感してしまうのは、僕が半世紀のニュータウン住民だからでしょう。

この本が出てからすでに20年近くが経過していますが、「大恐慌以来」と言われる新たな経済ショックが進行している今、120年の試行錯誤がどのように今後展開していくのか、興味津々ですね。物語はまだ続いていて、自分もその中にいるのです。それだけもみくちゃになりながら「田園都市」という理念が事あるごとに参照され続けることは、すごいことですね。50年ぐらいで「オールド・タウン」とか、言ってる場合じゃありません。

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