回廊のあるやさしさ(シンガポール・チョンバル)

(2018年7月に訪問した時の記録です。)去り難いクラシック団地群・チョンバル。中でも一番古いと思われる一角で特徴的だったのは、建物の1階部分にめぐらされた回廊です。2階部分が上に張り出していて、その下の空間が歩行者に開放されています。一部分だけでなく、建物にそって、ずっとこの回廊を歩いて行けます。このブロックは、どの建物もこういう建て方になっています。

カンカン照りの日も、急なスコールに襲われても、この回廊があれば安心。この建て方はことによると、より新しい団地でも(歩道橋ですら)必ず屋根がついた通路が整備されていることや、その通路がピロティに接続している設計に受け継がれているのかもしれません。

建物のウチとソトを峻別しない、やさしい空間。シンガポール式の「縁側」と言ってもいいかもしれません。

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