- Home
- 海外のニュータウン, カザフスタン
- ナザルバエフ氏の手形(2017)
2017年に万博を開催し、とんでもない未来的計画都市が建設中(しかもマスタープランが黒川紀章!)…ということで、わくわくしながら訪問したカザフスタンの首都アスタナ(その後改名されて現在はヌルスルタン)。
この正月明けに大規模な暴動が勃発して国際社会を驚かせ、長年権力を掌握してきたナザルバエフ前大統領の消息が一時期わからなくなっていましたが、18日に再登場し、「私はもうすでに引退したから…」と、追い落とされたのではないことをアピールしました。
時は戻って、2017年。 首都アスタナの中心にそびえる、シンボル的な展望塔「バイテレク」。通天閣や東京タワーみたいなもので(たぶん電波塔機能はなさそうです)、カザフスタン国民の観光スポットになっていましたが、エレベーターが小さくて上るのにはすごく待たされました。
塔の上層でエレベーターを降りると、さらに螺旋階段で階上に上るようになっていて、ここがまたかなりの行列。「何があるんだろう…?」と列に加わり上っていくと、待っていたのは…
金色に輝くナザルバエフ氏の手形でした!この手形に自分の手を合わせて、写真が撮れる趣向。うわー!すごい個人崇拝だー!と思いつつ、皆楽しそうにスマホで撮りっこしていました(それで時間がかかっていたのね…)。崇拝と親しみのコンビネーションと言いますか…。これを見たかぎりではナザルバエフ氏は慕われてもいるんだなという印象でしたが、どれほど深い意味があったかは外国人にはわからないところで、通天閣に上ってビリケンさんの足の裏をなでるようなものかもわかりません。(僕ももちろん撮りましたよ。)
さて今回、ナザルバエフ氏は円満引退の体を取った格好ですが、前回紹介した肖像画や、このシンボリックな場所にある手形はどうなるのか?さらには「ヌルスルタン」という首都の名前もナザルバエフ氏のファースト・ネームから取っているのですがこれをアスタナに戻すのかどうか?また、ヌルスルタン(アスタナ)のリッチなショッピングセンターの向かいに位置するナザルバエフ大学も氏のファミリー・ネームにちなんでいるわけですが、この名前はどうなるのか?(同大学は筑波大学と姉妹校で、初代学長は日本人です。)
そのあたりの収め方にも、今後の政治模様がにじんでくることでしょう。国がめざましく発展する過程では、いろいろな葛藤がぶつかり合うものです。一般人(ちょっとニュータウン・マニア)としては、カザフスタンの人々の前途が明るいものであることを祈るばかりです。(5年前の写真、今よりスリムだな…)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。