しゃれた天窓が連続する通路。でも見るからにシャッター街…。広島の基町高層アパートの中心に位置するショッピングセンターです。このショッピングセンターは屋上が人工地盤の緑地になっており、意欲的な設計が見られますが、住民はご多聞に漏れず、団地の外側にできた大型店に流れているようです。
大規模住宅街とセットで造った近隣ショッピングセンターが、クルマ社会の進展で寂れてしまう…という現象は、千里ニュータウンだけでなく、多摩ニュータウンでも、高蔵寺ニュータウンでも、同じように見られる現象です。千里ニュータウンを設計した方が「流通革命だけは予見できなかった！」とおっしゃっていましたが、これは「ニュータウン的現象」と言うよりはむしろ「全日本的現象」と言うべきでしょうね…。
閉じた空き店舗を利用して、「もったいないおばさんのたまり場」と題したコミュニティスペース（僕が行った日は閉じていました）がありました。中国語やハングルの看板がかかった食材店も複数ありました。
この団地は千里より10年以上若く、立地も恵まれていますが、早くも再活性化の課題に直面しているようです。いわゆる「ニュータウン」ではありませんが、人口規模では小さなニュータウンに相当します。また空き店舗を活用したコミュニティスペースができているなど、解決策でも共有できる部分があるように思えました。
8/20から断続的にお届けしてきた広島レポート。長くなりましたが、充実した旅でした。広島規模の地方中核都市でも「ニュータウン現象」は京阪神となんら変わらないことが印象的でした。次回からは千里ニュータウンに戻りましょう！